2024-04

読書感想文

坂口安吾『金銭無情』(1947年作品)

 安吾の作品には失敗作も少なからず存在しているが、この作品は、物語の途中で突如語り手が登場し話を端折る場面があったりすることから、まさに失敗作なのだろう。しかし、失敗作=つまらない作品、というわけではない。「戦後のドサクサ」とはよく言われる...
日々思うこと

労働意欲はあるんだけど、野心や出世欲が無い人の悩み

 労働意欲はそりゃあ、ある。  世の中の役に立って、お金を稼いで、お金を使ったり増やしたりして、社会の循環の中で生きていきたい、という願い。  いっぽうで、野心や出世欲があるかというと、それはまったくと言っていいほど無い。  これは昔...
読書感想文

ティム・ブラウン『デザイン思考が世界を変える』(2019年作品)

 現代を生きるデザイナー必見の著書ということで、前職在職中に読んだ本。  物理的な商品を作る「職人としてのデザイナー」から羽ばたいて、設計という思考方法を活かし、体験や組織の仕組み、ワークフロー、広告手法など、プランナーやプロデューサーみ...
読書感想文

小川洋子『揚羽蝶が壊れる時』(1989年作品)

 学生時代はとにかく本を読んだ。国文学生だったからでもあるが、止むに止まれぬ思いを抱えて読書していたように思う。端的に言えば精神不調。人との関係性をうまく構築出来ないことに悩みを抱え(同じ学生に声をかけることすらままならない)、「行人を眺め...