仕事について

社会に不要な「氷河期世代」

 氷河期世代とは、つまるところ過剰人材の要らない世代である。  これは、自分自身の実体験から思うことだ。  私は新卒時の内定率が2人に1人だった2003年度卒世代。しかし、大学在学時は適応障害と神経症に悩まされ、過酷な就活サヴァイヴァルに参...
読書感想文

坂口安吾『花妖』(1947年作品)

 東京新聞に連載された安吾初の新聞小説にして、安吾作品によくある未完長編。  家族と別居し、終戦後も防空壕に住み続け皮肉とニヒリズムの果てに浪漫を夢見る自称「ミイラ」の弁護士・木村修一。許嫁に裏切られ、妹にも裏切られ当てにしていた父親にも裏...
読書感想文

成田悠輔『22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する』(2025年作品)

 前作『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』は割と軽快に読める本だったので油断したが、今作は私のような不勉強者にとっては難解であった。特に軸となっている「アートークン」と「招き猫アルゴリズム」の概念がまるで...
読書感想文

J・D・ヴァンス『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』(2016年作品)

 日本には、ことあるごとにアメリカの事例を持ち出してくる「アメリカ出羽守」が大勢いる。「アメリカ」を良い例として紹介したあとで「それに引き換え日本は……」と続き、アメリカの良い例を日本にも導入するべきだと主張してくる人たちだ。それでまあ本...
読書感想文

堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』に見える、社会の包摂力について

 ヒロアカの世界における「悪(=敵)」の定義は「群れ(=社会)に対し危害を加えるもの」である。さらに「悪がなぜ群れに危害を加えようとするのか?」の原因を「特定個体を排除する群れの習性」に求めている。  「みんな仲良くしようよ」という平和的な...
読書感想文

社會部部長『あの国の本当の思惑を見抜く 地政学』(2025年作品)

 毎年夏になると出てくる反戦コンテンツ。繰り返し繰り返し「戦争のひどさ」を伝えてくる。良い加減うんざりである。戦争を知らない子供たちに見せるのはいい。戦争を起こさず平和を愛する大人になってほしい。しかし、こちらはもう「ひどさ」は分かって...
読書感想文

河野龍太郎『日本経済の死角』(2025年作品)

 BNPパリバ証券のチーフエコノミスト、河野龍太郎氏の一般向け経済評論。  氏のことはReHacQの動画で知ったのだが、本題に入る前にまずReHacQなどのビジネス系動画チャンネルについてざっくり私見を述べておきたい。  NewsPic...
読書感想文

アンナ・レンブケ『ドーパミン中毒』(2022年作品)

 私たち現代人は娯楽漬けの廃人になっているんじゃなかろうか?  最近、そんな問題意識がどういうわけか頭から離れない。  労働をして肉体疲労と精神的ストレスを溜め込む。それを解消するためにバカみたいなものに金(ソシャゲ課金とか)と時間(ひた...
読書感想文

坂口安吾『金銭無情』(1947年作品)

 安吾の作品には失敗作も少なからず存在しているが、この作品は、物語の途中で突如語り手が登場し話を端折る場面があったりすることから、まさに失敗作なのだろう。しかし、失敗作=つまらない作品、というわけではない。「戦後のドサクサ」とはよく言われる...
日々思うこと

労働意欲はあるんだけど、野心や出世欲が無い人の悩み

 労働意欲はそりゃあ、ある。  世の中の役に立って、お金を稼いで、お金を使ったり増やしたりして、社会の循環の中で生きていきたい、という願い。  いっぽうで、野心や出世欲があるかというと、それはまったくと言っていいほど無い。  これは昔...